
チョベリパン
消えゆくブドウ品種を救うプロジェクト
播磨農業高校×ミタニホールディングス×北播磨ブランド化実行委員会による播磨農業高校産ベリーA リブランディング事業「チョベリパン」が完成しました。
兵庫県立播磨農業高校の果樹コースでは、学校シラバスとして兵庫県加西市の地域特産を通じた果樹生産技術の習得を目指しており、これまで加西市の特産ぶどうである「ベリーA」の生産を通じて、生徒に技術指導を行ってきました。
農業高校が生産したベリーAは甘味とぶどうのうま味が強く、とても瑞々しいのが特徴です。また香りは他のぶどうに負けない力強さがあります。生産したぶどうは学校内でも販売しており、地域や消費者からも愛される取り組みを続けてきました。
ところが、ここ数年シャインマスカットや巨峰といった大粒系のぶどうに消費者ニーズがうつり、ベリーA の人気が薄れて校内販売でも売れ残りが発生、多くの量を廃棄するようになっていました。また、市内のぶどう農家さんと学校教諭の交流の中の情報でも、安定して生産できる大粒系消費者ニーズが移っていてベリーA の生産高も減少していました。
播磨農業高校果樹コースでは、ベリーA 生産は、ぶどう生産における基本的技術習得に適しており、地元の名産品を生かして技術習得をすすめたいものの、廃棄量がこのまま増えていくことで生徒のモチベーション低下などの懸念もあるため、ミタニホールディングスや OB が経営する企業、市民団体などと共に、授業を通じてベリーA のリブランディング事業を実施する運びとなりました。
授業で生徒の皆さんに可能性を発見してもらう
まず、授業でベリーAの特徴、強みと弱みなどをそれぞれ出し合い、客観的な視点でこれからの方向性や可能性を生徒さん自身に探してもらいました。そのうえで「誰に」「どこで」「どのようなカタチ」で食べてもらいたいかをアイデアを多く出し合いました。
ベリーAのどの部分をどう利用するか検証
ベリーAはとても美味しくそのまま食してもらうのが一番良さが伝わります。ただ、需要が少なく廃棄するのであれば非常にもったいない。
また、果実は常温で保存しておくとすぐ腐敗してしまいます。常温で保存させるためにドライフルーツのようにするか、または果実ごと、果皮のみ粉末にするか、様々な検証をスタートしました。
結果、ドライフルーツは少し面白みにかける。
果実ごと粉末化は難しい。
果皮のみ濃縮乾燥すると香りを残しつつ栄養も多く残り様々な用途に使えることがわかりました。
ベリーAの果皮のみを使用しパンに仕立てる
結果、ベリーAの販売できないものの果実はジャムやジュースに利用し、その加工ででる廃棄する「果皮」を高知へ送り工場で粉末化。
パンに練りこむことになりました。
食パンに配合することにより、驚くほど香り豊かでなおかつベリーAを思い起こす爽やかな甘味のとても美味しい食パンができました。
商品名は「チョベリパン」!
商品名も播磨農業高校の生徒さんたちに考えてもらいました。出た23個の候補を約100名にアンケートし最終3個まで絞りました。
結果決まった名前は「チョベリパン」。
チョーベリーグッドやベリーなどの言葉を引っ掛けて考えたそうです。
美味しい食べ方
そのままでも美味しいですが、オーブントースターで焼いて(一般的な食パンより焦げやすくなっています。設定時間は他の食パンの半分くらいがお勧めです。)バターやマーガリンを塗るとさらに美味しくお召し上がれます。またイチゴやベリー系のジャムとも相性は◎。生クリームと果物を挟んでフルーツサンドにするととても美味しいです。
新聞でも紹介
2025年3月12日毎日新聞朝刊に掲載されました。
ご購入は
チョベリパンは神姫バスさん運営の兵庫県加西市の「SORAかさい」や一部店舗でご購入いただけます。
また、お取引ご希望の企業様はお気軽に弊社へお問合せください。