研究開発
ミタニホールディングス提携・協働・協力パートナー
Research & Development
研究開発
Two fields, one purpose.
ミタニホールディングスの研究開発は、自社だけで完結しません。大学・高校・製薬会社・自治体・生産者と同じテーブルに着き、原料の設計から畑の課題まで一緒に手を動かしてきました。医療機関向けサプリメントの処方設計、毎日の食事に組み込む「たべサプリ®」、行き場を失った農産物の再商品化、そして家畜飼料の可能性の検証まで。
すべては「世界からフレイルをなくす」という一点に向かっています。
Our Approach
研究開発で大切にしている3つのこと
つくりたいものから始めるのではなく、現場で困っていることから始める。それが創業以来のやり方です。
大学、農業高校、医療機関、原料メーカー。それぞれの現場に入り、課題を持っている人と一緒にテーマを決めます。
研究を報告書で終わらせません。ファブレスメーカーとして、処方設計・製造委託・表示・流通までを自社で組み立て、実際に手に取れる商品にします。
売れ残った野菜、捨てていた果皮、使われていない品種。「価値がない」とされたものの中身を分析し、加工方法を変えることで別の出口を探します。
Research Fields
4つの研究領域
医療機関の中で使われるものから、田畑の外に出ることのなかった作物まで。扱う対象は違っても、目的は同じです。
医療機関向けサプリメントの設計
医師・薬剤師の現場で使われることを前提に、原料の形態、配合量、吸収性までを設計する領域です。リポソーム技術やマイクロカプセル原料を用いたDDS(ドラッグデリバリーシステム)ブランド「OHS・Nanoms®」を中心に、国内外の原料メーカー・研究者の協力を得ながら処方を組み立てています。
食べて続ける「たべサプリ®」
サプリメントを飲み続けられない人のために、いつもの調味料や食品そのものを置き換える発想の商品群です。高知県産素材を軸に、原料メーカーや大学と成分・製法を検討し、機能性表示食品の届出開発にも取り組んでいます。
地域資源の価値化(産学官連携)
研究開発のもっとも大きな比重を占める領域です。高知大学土佐FBC、神戸大学農学部、兵庫県立の農業高校、市町村、ブランド化委員会などと組み、地域の作物を分析・加工・商品化してきました。授業や実習の中に開発プロセスそのものを持ち込むのが特徴です。
飼料と食糧の未来
畜産動物の飼料に何を使えるかを、高校の畜産実習と共に検証してきた領域です。飼料原料のひとつとして昆虫粉末を扱う「間接的昆虫食」の研究を含みますが、あくまで飼料研究テーマの一部という位置づけです。
Two Fields
高知と兵庫、ふたつの研究フィールド
本社のある高知は、素材と人材を育てる基盤。もうひとつの活躍の場兵庫は、大学・高校・自治体と組んで実際に畑から商品を立ち上げるフィールドです。
高知
Base — Ingredients & People
- 高知大学 土佐フードビジネスクリエーター人材創出事業(土佐FBC)への参画
- 高知県産素材を用いた「たべサプリ®」シリーズの開発
- 医療機関向けサプリメントの企画・処方設計
- 果皮・未利用素材の粉末加工と製品化
兵庫
Field — Farms & Classrooms
- 兵庫県立播磨農業高校との特産品開発(ベビーキウイ/ベリーA)
- 神戸大学 食資源教育研究センター育成品種「はりまる」を利用した商品化
- 兵庫県立北条高校・神戸大学との焙煎玄米珈琲の開発
- 兵庫県立農業高校との畜産飼料研究
Projects
主な研究・開発の取組
これまでに取り組んできたプロジェクトの一部をご紹介します。
高知大学 土佐FBCへの参画
研究開発を「人」から立て直す
土佐FBCは、高知県の食品産業を担う人材を育てるために2008年度に始まった高知大学の社会人教育プログラムで、高知県産業振興計画と連動した産学官連携事業です。食品製造・加工、品質管理、食品機能といった技術科目から、マーケティング・経営までを体系的に学べる内容になっています。
当社は2019年から参画し、社員が受講生として食品分析や加工技術、課題研究に取り組んできました。ここで得た知見は、そのまま商品開発の現場に持ち帰っています。乳酸菌を配合した「土佐かつお乳酸菌マヨ」や「四万十玄米珈琲」など、土佐FBCでの学びを起点に生まれた商品もあります。
土佐FBCは高知県の産官学が連携して運営され、2008年度の開始から2024年度までの17年間で延べ810名の修了生を輩出しています。
消えゆくブドウ品種を救う ―「チョベリパン」
兵庫県立播磨農業高校 × ミタニホールディングス × 北播磨ブランド化実行委員会
加西市の特産ブドウ「マスカット・ベリーA」は、甘みとうま味が強く、香りにも力のある品種です。播磨農業高校の果樹コースでは、この地域特産を通じて生徒に果樹生産技術を指導してきました。ところが近年、シャインマスカットや巨峰といった大粒系に消費者の関心が移り、校内販売でも売れ残りが出て、多くを廃棄する状況が続いていました。生産量そのものも減少し、生徒のモチベーション低下が懸念されていました。
そこで当社は、同校の授業そのものをリブランディングの場にする形で参加しました。生徒がベリーAの強みと弱みを洗い出し、「誰に」「どこで」「どんなかたちで」食べてほしいかを議論。そのうえで、ドライフルーツ化、果実まるごとの粉末化、果皮のみの濃縮乾燥と、複数の加工方法を検証しました。
結果として選んだのは、果皮のみを濃縮乾燥する方法です。香りを残しながら成分も多く残り、用途が広いことがわかりました。販売できない果実はジャムやジュースに回し、その加工工程で捨てられていた果皮を高知の工場へ送って粉末化し、食パンに練り込む。廃棄物だったものが、香り高い食パンの主役になりました。
商品名も生徒たちが考案。23個の候補を約100名にアンケートし、最終的に「チョベリパン」に決まりました。神姫バスが運営する兵庫県加西市「SORAかさい」などで販売しています。
2025年3月12日 毎日新聞朝刊、同年3月13日 神戸新聞朝刊に掲載されました。
新品種じゃがいも「はりまる」の特産品化
神戸大学が生んだ品種を、地域の食卓に載せる
「はりまる」は、神戸大学食資源教育研究センター(兵庫県加西市)が2007年からのバレイショ品種改良によって2012年に完成させた、神戸大学初の作出品種です。品種名には、センターが所在する播磨地域の特産品として広まってほしいという願いが込められています。
関西で広く流通するメークインは、煮崩れしにくく消費者に好まれる一方、イモの緑化や二次成長が起こりやすく、疫病にも弱いなど、生産者にとっては作りにくい品種でした。「はりまる」はメークイン同様に煮崩れしにくい特性を保ちながら、晩生で疫病にかかりにくく、二次成長もしにくいという改良が加えられています。
当社は、神戸大学農学部・神戸学院大学の学生の皆さんと共同で、この「はりまる」を使った食パンを開発しました。毎日食べても飽きのこないシンプルな味わいで、トーストすると外はカリッと、中はもちもちとした食感になります。「SORAかさい」などで販売されています。
2017年12月31日および2018年3月8日の神戸新聞朝刊に、播磨農業高校・神戸学院大学との協働による「はりまるパン」の特産品化の取組として掲載されました。
ベビーキウイの特産品化
兵庫県立播磨農業高校 × 神戸大学大学院 × ミタニホールディングス
ベビーキウイ(サルナシ)は、マタタビ科のつる性植物になる小さな果実です。キウイフルーツによく似た果肉を持ちながら、皮ごとそのまま食べられるのが大きな特徴で、国内では一部の産地でしか栽培されていない希少な果物です。
当社は播磨農業高校・神戸大学大学院と協働し、この果実を地域の特産品として育てる可能性を検討しました。栽培された果実の特性を確かめながら、生食以外にどのような加工の出口があるかを探る取組です。播磨地域での一連の産学連携のなかで、もっとも早い時期に始まったプロジェクトのひとつでもあります。
2017年7月13日 神戸新聞朝刊に、播磨農業高校・神戸大学大学院との協働による「ベビーキウイ」の特産品化の取組として掲載されました。
焙煎玄米珈琲の開発
大学の田んぼでとれた玄米を、飲みものに
神戸大学農学部で生産された玄米を原料に、兵庫県立北条高校・神戸大学と協働して焙煎玄米珈琲「玄神」を開発しました。コーヒー豆を使わず、玄米だけを焙煎して抽出する飲料です。米の産地で余りがちな資源に、新しい飲用の出口をつくる試みでした。
この取組で得た焙煎・抽出のノウハウは、その後、全国各地の玄米を用いた「玄米珈琲・焙煎玄米」の開発にもつながっています。地域が変わっても応用できる技術として、社内に蓄積されました。
2022年6月6日 神戸新聞朝刊に、北条高校・神戸大学との協働による焙煎玄米珈琲の特産品化の取組として掲載されました。
小学校・大学・高校をつなぐ地域活性化の取組
世代をまたいで、地域の食を考える
これまでの高校・大学との連携をさらに広げ、小学生から大学生までが同じテーマで地域の食に関わる取組を進めています。九会小学校の児童、甲南大学の学生、播磨農業高校の生徒、播磨ブランド実行委員会、そして当社が加わり、地域資源をどう活かすかを一緒に考えるプロジェクトです。
2026年1月28日 神戸新聞に掲載されました。
畜産飼料の研究と「間接的昆虫食」
飼料原料の選択肢を、高校の畜産実習と一緒に検証する
FAO(国際連合食糧農業機関)が2013年に公開した報告書は、昆虫をヒトの食料とすることに加え、家畜の飼料として用いる「間接的昆虫食」にも触れており、これを機に世界的な関心が高まりました。当社は2017年から海外のヒト食用コオロギなどを輸入し、栄養価の分析や食品開発の可能性を検討してきました。
2020年からは対象を飼料に移し、鶏や豚の飼料にコオロギ粉末を加える研究に取り組んでいます。兵庫県立播磨農業高校をはじめ、複数の高校・大学にご協力をいただきました。2022年度は兵庫県立農業高校の協力のもと、ヒメウズラを用いて昆虫粉末飼料の可能性を検証しています。
この取組は当社の研究開発全体のなかでは限られた一部であり、畜産飼料の選択肢を広げるための基礎的な検証という位置づけです。当社が販売する食品・サプリメントに昆虫由来原料を使用しているわけではありません。
医療機関向けサプリメントの開発
医療従事者に使われることを前提に、処方を設計する
当社は創業した2002年から、国内大手製薬メーカーおよびそのヘルスケア関連会社との連携により、品質基準や規格の考え方を学びながら商品開発を進めてきました。2009年からは米国のサプリメントメーカーとの取引を開始し、海外の処方設計や原料規格の知見も取り入れています。
2013年以降は医療機関向けサプリメントの開発に注力。その後、シリーズ化した医療機関専売ブランド「OHS・Nanoms®」では、リポソーム技術やマイクロカプセルを用いたDDS(ドラッグデリバリーシステム)の考え方を応用し、成分をどのかたちで、どれだけ配合するかを設計しています。ビタミンC、ビタミンD、ルテインなど、素材ごとに適した設計を検討してきました。また「MEDIシリーズ」では、鉄、亜鉛、エネルギー代謝に関わる成分など、医療現場からの要望が多いテーマを扱っています。
原料調達では、岡山理科大学 臨床生命科学科の教授や(2017年〜)、イワキ株式会社/アステナホールディングス(2019年〜)、丸善製薬株式会社(2021年〜)などにもご協力をいただいています。
Nanoms®シリーズは医療機関専売品です。製品情報は、医療機関・医療従事者の皆さま向けのページでご案内しています。
たべサプリ®の開発
サプリメントを続けられない人のための、食べるかたち
栄養を補うために錠剤やカプセルを毎日飲み続けるのは、多くの人にとって簡単なことではありません。たべサプリ®は、いつも使っている調味料や食品そのものを置き換えることで、無理なく続けられるようにするという発想から生まれたシリーズです。
開発では、高知県産の素材を軸に据えています。土佐かつお、北川村産の柚子陳皮、四万十の玄米など、地元の生産者や加工事業者と組み、素材の持ち味を残したまま成分設計を組み立てます。乳酸菌を配合したマヨネーズタイプ、高発酵性食物繊維に着目した「FIPER®」、だしの素、ドレッシングなど、日常の食卓に置ける形にしてきました。
あわせて、機能性表示食品の届出開発にも取り組んでいます。関与成分の分析方法、届出資料の作成、表示の適正性まで含めて自社で管理する体制を整えています。
Timeline
研究開発のあゆみ
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2002
創業。国内大手製薬メーカーおよびそのヘルスケア関連会社との連携による商品開発を開始。
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2009
米国サプリメントメーカーとの取引を開始し、海外の処方設計・原料規格の知見を導入。
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2013
医療機関向けサプリメントの開発を本格スタート。
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2016
たべサプリ®シリーズの開発スタート。
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2017
岡山理科大学 臨床生命科学科の研究グループと原料分野で連携。播磨農業高校・神戸大学とベビーキウイの特産品化に着手。ヒト食用コオロギの輸入と栄養価研究を開始。
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2018
神戸大学育成品種「はりまる」を用いた食パンの開発が新聞各紙で紹介される。
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2019
高知大学 土佐フードビジネスクリエーター人材創出事業(土佐FBC)に参画。イワキ株式会社(アステナホールディングス)から原料調達を開始。
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2020
鶏・豚の飼料に昆虫粉末を用いる「間接的昆虫食」の研究を開始(兵庫県立播磨農業高校ほか協力)。米国よりNanoms®シリーズの輸入開始
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2021
丸善製薬株式会社から原料調達を開始。
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2022
兵庫県立農業高校の協力によりヒメウズラを用いた昆虫粉末飼料の検証を実施。北条高校・神戸大学農学部と焙煎玄米珈琲を開発。
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2024—2025
播磨農業高校・北播磨ブランド化実行委員会とベリーAリブランディング事業「チョベリパン」を完成。毎日新聞・神戸新聞に掲載。
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2025—2026
九会小学校・甲南大学・播磨農業高校との地域活性化の取組を開始。高知大学土佐FBCの取組の中から誕生した「土佐かつお乳酸菌マヨ」が【高知うまいもの大賞】優秀賞受賞。
Partners
連携・協働パートナー
創業から現在まで、多くの製薬会社・大学・研究者・医療従事者の皆さまのご協力とご支援をいただいています。また社員教育と製品開発力の向上のため、大学や各種機関と連携し、知識のアップデートを続けています。
Academic Advisor
眞鍋 昇 先生
東京大学名誉教授
日本学術会議 会員
食品安全委員会 座長
大阪国際大学 学長補佐
- 2002—ゼリア新薬グループ・ゼリアヘルスウェイ株式会社(製品開発協力・製造・取扱)
- 2009—株式会社日本ダグラスラボラトリーズ
- 2017— 原料岡山理科大学 臨床生命科学科研究チーム
- 2017— 農作物神戸大学 農学部
- 2019— 人材育成高知大学 土佐フードビジネスクリエーター人材創出事業
- 2019— 原料イワキ株式会社(アステナホールディングス)
- 2020— 飼料研究兵庫県立播磨農業高校
- 2021— 原料丸善製薬株式会社
- 2022— 飼料研究兵庫県立農業高校
- 協力神戸学院大学/甲南大学/兵庫県立北条高校/加西市立九会小学校/北播磨ブランド化実行委員会 ほか
※このほかにも、多くの企業・大学・自治体の皆さまと協力・連携しています。
Trademarks
登録商標
研究開発から生まれたブランドは、商標登録によって保護しています。お客様が「どこがつくったものか」を確かめられる状態を保つことも、開発者の責任だと考えているためです。現在8件の商標を保有しています。
| 商標 | 登録番号/出願番号 | 登録日 | 区分 | 対象 |
|---|---|---|---|---|
| 四万十こめ豚王シマントコメブタオー | 登録第5934646号商願2016-098891 | 2017年3月24日 | 第29類 | 高知県産のブランド豚。飲食店向け・小売向けに展開しています。 |
| たべサプリタベサプリ | 登録第6158881号商願2018-101183 | 2019年7月5日 | 第30類 | 毎日の食事に機能性栄養素を組み込む食品シリーズの総称。 |
| アイアンパンアイアンパン | 登録第6307138号商願2019-154158 | 2020年10月22日 | 第30類 | 鉄に着目して設計したパン。たべサプリの発想を形にした初期の商品です。 |
| 土佐かつおパイトサカツオパイ | 登録第6609885号商願2022-049402 | 2022年9月2日 | 第30類 | 高知のカツオを使った菓子。テレビ・ラジオでも取り上げられています。 |
| シボヘラスンシボヘラスン | 登録第6613699号商願2022-061493 | 2022年9月12日 | 第5類 | 機能性表示食品として届出を行ったシリーズのブランド名。 |
| 夢眠ぱんムミンパン | 登録第6706815号商願2023-011786 | 2023年6月12日 | 第30類 | GABAを配合したチョコレート味のパン。機能性表示食品として届出。 |
| FIPERファイパー | 登録第6972984号商願2025-024916 | 2025年10月1日 | 第5類 | 高発酵性食物繊維に着目して設計したブランド。 |
| NANOMSナノムス | 登録第7035600号商願2025-118891 | 2026年4月13日 | 第5類 | リポソーム技術を用いた医療機関専売サプリメントのブランド。 |
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